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みゆき先生雑記帳みゆき先生雑記帳 -2006.1月 背伸びしたイイ香り-

世の中がまだハーブという言い方さえしない「薬草」が一般だった頃、麝香「ジャコウ」の香水が日本の化粧品メーカーからも出て、それは大人たちの香りの世界として随分流行していたように記憶している。白檀の香りに花の香りが混ざったような、それは今だから言える香りの名前だけれど・・。

身近な私の母も微量にその類の香りを楽しんでいたようだった。まだ大人には早い背伸びしたい頃の、いい香りであった。大人になった今もあの頃の香りはしっかりと記憶の五感の中にインプットされている。カチッとしたブレザーを着てストッキングを履く母のその姿はカッコいい憧れのようでもあった。大人になればきっとイイ香りで包まれる、非日常的な香りの世界があるだろうと子供心にもわくわくした自分がそこにいた。

歴史は繰り返されるなどと言うとオーバーだけれど、社会風刺に似て香りにも時代の流れがあるように思う。アロマテラピー的に言えば最近また甘い香りが流行ってきている。「お帰りなさいませご主人様〜」のアキバの甘さはちょっと違う甘い香りで怖いケド。
匂いの分子は一つ、結合体の数の違いで匂いが違ってくると学生の頃教わった記憶がある。だから元は一つなのだ。その時は嫌な臭いに使う「臭い」という字であったから良く覚えている。あらら現実的な・・。

どこか大人になりきれない、居心地のイイ場所は非現実的なところの香りの世界にもあるようだ。子どもの頃食べたプリンの甘いバニラの香り、何かと記念日に飲んだワインの香り、フルーツや花の香りがいっぱい詰まった紅茶の香りなど・・記憶の中で何かデジャブーにも似た感覚を思い起こす。そして幸せ〜な気分に浸っていく。またまたオーバーな・・。

ま・それはともあれ麝香の話の「麝」は鹿を射ると書き、オスの麝香腺分泌を乾燥させた希少価値の生薬を言う。強烈な香りほど上物で今はムスクと言う名の合成香がポピュラーになっている。あえて薬理作用を申し上げれば強心作用ということになるけれど・・・。強心作用と聞いてびっくりなさる方もいらっしゃる?あの時の乙女心のドキドキも?「はい、効いたかどうか分かりませぬがそのせいでございました」(笑い)


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